病院事業管理者挨拶

　当院は昭和23年に江田町他3ヶ村組合立国民健康保険共立病院として創設され、同29年町村合併により国民健康保険菊水町立病院と改称し、平成18年菊水町と三加和町の合併により和水町立病院となって現在に至っています。病床数は一般病床39床、地域包括ケア病床10床、医療型療養病床42床の計91床を運用しております。病院内には健康管理センター、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所が併設され、隣接する町立の特別養護老人ホームとは渡り廊下でつながっています。内科2名、外科2名の計4名の常勤医師により、内科、外科、総合診療を行っております。小児科、整形外科、脳神経外科等の専門外来は非常勤の医師に担当してもらっています。自治体病院として地域に必要な医療機能は提供できるよう今後も努力してまいります。

　当院は救急告知病院であり、軽症から中等症の急性期疾患を対象として治療を行っております。当院で提供できる医療は当院で行い、手術やカテーテル治療が必要な重症者は、速やかに適切な急性期病院に紹介しています。その他にも、新興感染症に対するワクチン接種業務、発熱者外来、協力医療機関としての即応病床確保と患者受け入れ、自宅療養者の健康確認など自治体病院としての使命を果たすべく職員一丸となって奮闘しております。

　急性期治療を終えた患者さんに対しては、平成27年に設置した地域包括ケア病床を利用して、回復期治療・リハビリ・在宅復帰支援を行っております。通院困難な患者さんには訪問診療・訪問看護などの在宅医療を行い、住み慣れたお住まいでご自分らしく暮らせるよう支援をしております。医療依存度が高く在宅では困難な患者さんには療養病床を提供しています。予防医療、急性期医療、さらに回復期医療から在宅医療・慢性期医療まで包括的な境目のない医療を提供することで、地域の住民の皆さんが安心して生活できる社会づくりに貢献することを病院の理念として掲げています。

　和水町に限りませんが日本中で高齢化が進んでいます。高齢者独居世帯や高齢者のみの世帯、昼間独居世帯などご自宅で過ごすことに不安を感じる方も多くなっています。健康なときは感じなかったことが、体調を崩されて実感されることもあるかと思われます。私たちは病気を治すだけではなく、地域・ご家庭などの環境を含め全人的なアプローチを行い、その後も住み慣れたご家庭・地域で生活出来るよう可能な限りサポートしたいと思っています。疾患に対して最善の医療を提供・提案をすることはもちろんですが、健康に関することで生活に不安を感じている方には多職種で解決策を考えてあげられるような病院、町民の皆様が安心して受診され信頼を置いていただけるようなそんな病院をめざしています。我が町の病院として活用していただければ幸甚です。どうぞよろしくお願い申し上げます。