1 計画策定の趣旨
平成12年(2000年)にスタートした介護保険制度は、3年を1期とした21年(第7期)が経過しました。その間、国においては年金や医療、介護・障がい福祉といった社会保障給付費が上昇し続けてきましたが、令和7年(2025年)には団塊の世代が75歳以上となり、介護や医療のニーズがさらに高まることが予想されています。
さらに人口推移をみると、すでに生産年齢人口の減少が始まっていますが、令和22年(2040年)には、団塊の世代ジュニアと呼ばれる現在40代後半の世代が一斉に65歳になり、高齢者人口がピークを迎えることとなります。
そのため国は、第8期計画策定に向けた基本方針として、「介護予防・地域づくりの推進、認知症施策の総合的推進」、「地域包括ケアシステムの推進」、「介護現場の革新」の3つの目標を掲げています。
また、その達成の評価とマネジメント責任として保険者機能強化推進交付金制度に基づき、市町村に自己評価を求めるなど、保険者としての地域マネジメントのための具体的なツールを導入しています。
本町では、これまで「新しい介護予防・日常生活支援総合事業」、「在宅医療・介護連携の強化」、「地域ケア会議の推進」、「総合的な認知症施策の推進」、「生活支援・介護予防の基盤整備」の5つの柱を重点的取り組み事項とした「地域包括ケアシステム」の構築に向けて、基盤整備を進めてきました。
今後も、高齢者の抱える多様な課題やニーズに対応していくために、高齢者の健康づくりや生きがいづくり、互いに支え合う「自助・互助・共助・公助」の考え方に立った、地域全体で支え合う仕組みづくりとなる「地域包括ケアシステム」を深化・推進していくことが重要となります。
そのため、高齢者福祉サービスの整備(公助)を検討しつつ、多くの高齢者が健康で、仕事や地域の中の活動等で役割を担いつつ活躍できる取り組み(自助・互助)の充実を図っていくことを目指し、令和7年(2025年)を見据えた中長期的な計画の3期目の計画として、『第8期和水町高齢者福祉計画及び介護保険事業計画』を策定しました。
2 計画の位置づけ
本計画は、和水町のまちづくりの行政運営指針の最上位計画である「まちづくり総合計画」、その部門計画である「地域福祉計画」の実施計画として位置づけられます。「まちづくり総合計画」とは、まちの将来像や達成する目標などをとりまとめた計画、また「地域福祉計画」とは、各個別計画の基本目標の実現に向けた計画としています。本計画は、主に高齢者に関する施策の方針を掲げ、計画を推進しています。
3 計画の期間
団塊の世代が75歳に到達する令和7年(2025年)を見据え、地域包括ケアを構築していくための10年間の計画という位置づけを持ちつつ、介護保険法第117条第1項の規定に基づく、令和3年度から令和5年度までの3年間を計画期間とします。
また、本町独自の地域包括ケアシステムの構築を目指すための和水町地域包括ケア計画として、第7期計画期間において取り組んできた介護予防のまちづくりをさらに広げていくことを目標とします。
4 策定経過
開催/実施日 | 会議/調査 | 内容 |
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令和2年6月23日 | 第1回和水町介護保険運営協議会 | 委員構成:第1号、2号被保険者代表・町議会議員代表・老人会 代表・民生委員代表・区長会代表・婦人会代表・地域 医師会代表・介護施設代表・社会福祉協議会代表 内容:ニーズ調査の結果報告及び計画骨子案の説明 |
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令和2年7月1日 ~7月 25日 | 和水町介護予防・日常生活圏域ニーズ調査の実施 | 調査地域 :和水町全域 調査対象者: 65歳以上の介護認定を受けていない人 事業対象者 要支援1・2認定者 1,000名 調査期間 :令和2年7月1日 ~7月 25日 調査方法 :郵送による配布・回収 回収率 :63.2%(632件/1,000件) |
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令和2年9月1日 | 第2回和水町介護保険運営協議会 | ・計画策定の趣旨と方法の説明 |
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令和2年12月1日 | 第3回和水町介護保険運営協議会 | ・前回の検討内容の振り返り ・計画素案の検討 |
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令和3年2月12日 ~2月24日 | 計画(素案)に対するパブリックコメント(意見募集)の実施 | 方法:和水町ホームページ上に計画素案を公開し、ご意見等の 募集を実施 |
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令和3年2月26日 | 第4回和水町介護保険運営協議会 | ・パブリックコメントの結果報告 ・計画の承認 |
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5 計画