きくすい荘は、昭和47年6月に県下で唯一の公立施設として開設され、高齢者福祉の実施施設としてスタートしました。開設1年後の昭和48年8月には、現天皇・皇后両陛下が皇太子同妃殿下として行啓を仰がれた名誉ある施設でもあります。
当初は、50床の認可で開設され、昭和50年2月の増築に伴い100床となり、更にその後110床に増床され現在に至っています。
このような増床の背景には、急激な高齢化の進展とともに高まる高齢者福祉への社会的ニーズに対応すべく、その役割を担ってきたものと思っております。
その間、平成元年にはデイサービスセンターが開設され、高齢化社会の多様なニーズに対応してまいりました。また、平成3年には隣接する町立病院との渡り廊下が完成し、利用者の健康面、安全面での速やかな対応が、これまで以上に可能となりました。更に、平成11年には、ショートステイの増床や、翌年4月には法制度の改革に係る介護保険制度の創設など高齢者を取り巻く環境も様変わりしてまいりました。
このように生活環境が変化する一方で、きくすい荘の日々の生活の中では、毎月のお誕生日会、ひな祭り、七夕、夏祭り、しょうぶ湯など年間を通しての行事が実施されています。また、四季折々の自然に直接触れてもらおうと、春のお花見、秋の彼岸花見学など施設外での活動も毎年続けてまいりました。その他、地域の皆様からは、利用者の衣服の縫い物ボランティアやマッサージを、長年にわたり続けていただいております。ここにあらためて感謝申し上げます。
近年は、介護福祉施設に対しての施設機能や、職員の介護技術の専門性、そして日常の利用者の心の介助など、多様化するニーズとともにその役割がこれまで以上に重要となってきています。
私たち職員一同、「きくすい荘」理念、笑顔・やさしさ・思いやりを忘れることなく、専門知識、介護技術の向上のため日々努力してまいりたいと思っております。そして、利用者の皆様への誠心誠意の介護をとおして高齢者福祉の一助となるよう頑張る所存です。