トンカラリン
最終更新日:2013年07月01日

概要

7段の階段  地隙の入り口
 
 トンカラリンは、いったい誰がいつ何のために作ったのか、古老のあいだにも「昔からあるコウモリ採りの穴」程度の記憶しかなく、これにまつわる民間伝承も一切ありません。
 今では随道遺跡全体をトンカラリンと呼んでいますが、もともと構造や大きさの違った五つのトンネルが連なって遺跡を形作っておりトンカラリンの穴もそのうちの一つで石が穴の中に落ちるときの音からこの名があると言われています。
 全長464.6m、タンタン落しと呼ばれる開口部周辺から始まる最下部の穴は腰をかがめて通れるほどの大きさで、全部切石で築かれています。また空みぞを辿って程なく出合う二つ目のトンネルには内部に七段の階段がありそれを登りつめると人が這って通れるトンネルとなって37メートルほど続きます。更に続く上部の二つのトンネルは自然の地隙を利用して作られており高さ2mから7mもあるトンネルは左右にくねっています。そして再びそれは十一石のかべにぶつかり四面切石の精巧なトンネルに直結し丘上の鶯原神社の手前に出て一連のトンネルは終わっています。昭和50年にトンカラリンの部分的な調査が県教育委員会の手で行われましたが直接謎解きの手掛かりとなるものは発見されず今なお秘密のベールに包まれています。
 しかしながらこの間トンカラリンを訪れ調査した学者や専門家などの間から古代遺跡ではないかとの指摘がなされその築造年代や用途などのついて興味ある示唆が数多く行われています。これらを総合すると、トンカラリンはやはり大陸や朝鮮半島と何らかのつながりをもつ古代遺跡ではないかとの推測ができます。出土品のほとんどが朝鮮半島の影響が強いといわれる船山古墳がトンカラリンと同じ台地にあるのも興味あることですが、いずれにしても全国に類例のない遺跡だけに、その解明の行方は今後に大きな影響を与えそうです。

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